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SDPC トリ・ストーリー 2

sathoshikawa

ロータリー耕をしていると、大抵は鳥たちが餌を探しに集まってきます。


虫やカエル、時にはドジョウなどが掘り出され、それらを求めて時には大賑わい。


集まる鳥はハトやカラス、セキレイにツグミ、ムクドリなど。晩秋から今の時期はタゲリも見かけます。


↑ ハトの群
↑ ハトの群

↑ タゲリ
↑ タゲリ

中でも毎回の様に現れるのがアオサギです。


↑ アオサギ。中々大きい鳥です
↑ アオサギ。中々大きい鳥です

トラクターで圃場に入ると、何処からともなく飛んできて、耕耘(こううん)するのをじっと待っています。



「やあ、今日も来たね。ジャックにマイケル、フランシス!」

心の中で私は適当に挨拶をします。


見分けはつかないですけど、よくケンカをしている兄弟らしき小さめの個体を見ると、いつも来るあの鳥たちかなあ、などと思ったり。


そして、昨年の夏、田んぼの水管理で畦道を歩き回っていた頃の、鳥との遭遇を思い出します。



夏の田んぼ。

田植えが終わった頃の話です。


適量の水を維持するために、畦道を歩いてトラブルが無いかを確認していた私。


1日あたり2万歩を超える距離を歩くのも珍しくなく、それでも全ての圃場を確認するにには2日以上掛かります。


ある日、いつもの様に畦を歩いていると、田んぼを挟んで反対側の畔にアオサギが2羽、佇んでいました。


今の時期、ロータリー耕をして毎日の様に顔を会わすアオサギたちは、トラクターから降りた私を見ても逃げなくなったのですが、水管理をしていた頃は出会うと大抵、直ぐに飛び去って行くものでした。


あれ?逃げない。珍しいな。

距離が充分あるからだろうか。


田畑で遭遇した野鳥との交流など、できるはずもない。しかしいつもと違う感じがしたからか、遊び心なのか、歌を歌って反応を見てみたくなりました。


かつて口笛を聞かせたところ、興味を持ってくれた野生のニャンコがいたので、試したくなったのかもしれません。


『光あれ』という意味の歌を歌ってみました。アオサギたちは逃げません。


これはまさか、交流できるのか?

私はいっそう心を込めて、これからの日々に幸あれとの気持ちを贈りました。


歌い切った後、鳥たちは去り、私は再び歩みを進めることに。何だかやり切った気分です。ムフー。


すると少し進んだ先で、足元から「ギャアっ」と声を上げて鳥がピョンと飛び出してきました。

初めて間近で見る、アオサギの幼鳥でした。


ああ、なるほど。

先程の2羽は親鳥かもな。心配で見ていたのかも。


小さなアオサギは浅く水の張った田んぼに飛び込み、反対側へ向かって、ゆっくり歩いて行きました。


取り敢えず撮っておこう。


私の写欲が高まり、つい撮影してしまった写真がこちらです。


↑ アオサギの幼鳥
↑ アオサギの幼鳥

この幼鳥が無事に成長して、きっと田んぼにやって来ている。


そんな風に思うのです。



それでは、またの機会に!



※件名のSDPCは 、Somedana Photo Club(そめだなフォト倶楽部)の略で、このコーナーでは私がつい撮影してしまった写真を紹介しています。

 
 
 

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