今回は小麦の播種準備についてのお話です。
柏染谷農場では大豆と小麦、そして一部では米も含めた転作(輪作)を行っています。
例えば大豆の収穫後、その畑で小麦の種蒔き・栽培を行うのですが、一部転作をしない、小麦専用の畑があります。
そうした畑では11月の初旬に播種をするため、10月から準備が行われてきました。
今年の小麦畑は合計で約41町分の予定で、小麦専用の畑は以前の投稿でも登場している、6町分クラスの広い圃場が3枚。合計約18町分です。
最初に、10月初旬から対象圃場の雑草を作業機『チョッパー』と『サイドカッター』を付けたトラクターで一気に除草。
↑ 『サイドカッター』。別の時期に撮影
聞くところによると、私たちの背丈を超える雑草が畑を覆う様に生えていたらしく、とても大変な作業だったそうです。
除草の次は畑の耕起。これは主に『プラウ(Plow)』を使って行われます。
今回はプラウ耕を見に行けなかったのですが、完了した日の風景写真がありました。
↑ 小麦畑。プラウ耕後に残債の処理中
Plowには牛馬やトラクターで引く『鋤(すき)』、鋤で土地をすく、耕す、などの意味があります。爪が長く、深く耕すことが出来ます。
これによって、上部と下部の土を反転。柏染谷農場での小麦播種準備では、草刈り後に残った残債などを土中に埋め込み、腐食させることを主な目的としております。
メーカーさんの資料を見ると、プラウ耕には他にも連作障害の回避や、圃場の土を乾かすなど、様々な効果があるとのことです。私もいつかこの作業機を使う時にまでに理解を深めたいと思います。
↑ 『ケンブリッジローラー』での鎮圧
プラウの後は、畑の土を鎮圧します。今回は11月に入ってから『ケンブリッジローラー(Cambridge Roller)』で作業が行われました。
鎮圧により土が締まったことで、より均一な深さに種蒔きが可能となるそうです。平らになるまで鎮圧を続けます。
ところでケンブリッジローラーの『ケンブリッジ』は地名か、人名か、それとも会社の名前だろうか?
そんな事に興味を持って調べてみたところ、1840年代に当時イギリスのマーケット・ラビントンに在住していた、ウィリアム・C・ケンブリッジ氏による発明で、これに由来しているとのネット情報を見付けました。
私は農業の歴史や器具に疎いのですが、こうして興味を覚えた所から調べるのも、割と楽しいです。
しかし作業機のパーツなど、名前や役割を覚えたり理解するのは大変で、実際の作業を行うことが早道かも知れません。
↑ 鎮圧後の圃場風景
ローラー処理が完了し、畑は準備OK。
次回も小麦の話が続きます。
それでは、また!
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